本稿では完全$2$分木を$2$次元トーラスに最小辺負荷で埋め込む問題を考える. $N=2^n-1$($n$:偶数)に対して,$N$点完全$2$分木は$N+1$点正方トーラスに辺負 荷$2$,$N+2\sqrt{N+1}+2$点正方トーラスに辺負荷$1$でそれぞれ埋め込めるこ とが知られている.我々はこれらの事実より強い結果として,$N$点完全$2$分木 が$N+1$点正方トーラスに辺負荷$1$で埋め込めることを示す.ここで提案する埋 め込みは,辺負荷の下界と正方トーラスの点数に関する下界をともに達成すると いう意味で最適である.