離散時間マルコフチェーン(DTMC)と待ち行列は,解析を専門としない並列システ ムの設計者にも習得が容易な性能評価モデルである.しかし,モデルが複雑な場 合や,発生確率の小さな事象を扱う場合には,解析に多大な時間を要する.本論 文では,乱数を用いたDTMC/待ち行列のシミュレーションを,可変構造マシン上 で高速に実行するシステムを提案する.評価の結果,高速ワークステーションに 比べ数百倍の速度でシミュレーションが可能であることが判明した.