本論文では,分散環境における自動メモリ管理機構の一方式であるIndirect Reference Counting方式(IRC)を取り上げ,非同期オブジェクトマイグレーショ ン支援機能を制限することでメッセージ数の最適化を実現する方法を提案する. 幾つかのアプリケーションによって評価した結果,本技法を用いたIRCは,分散 環境でのメモリ管理で最もポピュラーな重み付きリファレンスカウントと比べて, メッセージ数の点で同等,メッセージボリュームの点でより優れていることが示 される.