MPI は point-to-point 通信において, 対応する送信と受信のマッチングにお けるコストが大きく, 通信遅延が大きくなる原因となっている. 本研究では, ノンブロッキング受信が先行発行される通信パターンにおいて, 送信時に受信 側に問い合わせることなくリモートメモリ書き込みにより送信を行う手法を提 案し, 高並列計算機 EM-X に実装を行いその評価を行った. その結果, 通信遅 延 13.4 usec., スループット 31.4 MB/s を達成し, 他 MPP に実装されてい る MPI に比べ優位な性能を示した. 本手法は, 他システムにおいても適応可 能であり, ハードウェアスペック通りの低遅延, 高スループットを得る為には 重要な手法と考えられる.