遺伝的アルゴリズム、複雑適応系等の進化的計算は、比較的簡単な計算部分を 繰り返し計算するという特徴を持ち、専用システムによる著しい高速化が期待さ れるが、その計算部分の特徴は各問題毎に異なる。Field-Programmable Gate Array は、問題毎にその構成を書き換え可能 な LSI であり、各問題に最適な回 路構成を提供することができるため、進化的計算システムを構築するのに適して いる。 本稿では、1〜2個のFPGAからなる小規模なシステム構成により、幾つかの進化 的計算の問題において、ワークステーション(SUN Ultra-Sparc 200MHz)に比べて 50〜130 倍 の速度向上率が得られることを示す。